造物主の掟

出張に持って行く本を探してたですよ。
手持ちの本だと読み直しなもんだからあっという間に読み終わっちゃうので、
どうしても冊数増えちゃうし。
 #通常1泊の出張でも古い本だと3〜5冊は持って行く(^^;)
 #でも、往復の新幹線で(起きてれば)読み終わる(^^;)

今回長いから荷物を増やしたくなかったので、新しい本を買おう!と思って本屋をうろうろしてて、
ちょっと欲しいなーと思ったのがこのシリーズ。

キャプテン・フューチャー

小学校の頃に図書館で借りて全部読んでるんだけど、
本屋で見てものすごく懐かしくて。
でも、合本だからしゃーないけど、1冊1200円もする・・・
今発売されてるのが4冊だけど、全部で11巻って書いてあったから、1万円超えちゃう・・・

それはさすがに嫌なので、その隣にあったこの2冊に走っちゃいました。

「造物主(ライフメーカー)の掟」創元SF文庫 (663-7)
「造物主(ライフメーカー)の選択」創元SF文庫

値段的には大して変わらないんだけど、2冊ですむところが決め手(笑)

実は、J・P・ホーガン作品でガニメアンシリーズ以外を読むのが初だったり。
 #何でかというと、創元文庫は1冊の単価が高いから・・・
 #どうもハヤカワSF文庫と比べると割高な感じがしてならん・・・

実は出張用だったのに2冊とも読み終わっちゃったので、
とりあえず「造物主の掟」だけ感想を。

とりあえず、アマゾンの作品紹介から引用。

百万年の昔、故障を起こした異星の自動工場宇宙船が土星の衛星タイタンに着陸し、自動工場を建設し始めた。だが、衛星の資源を使って作った製品を母星に送り出すはずのロボットたちは、故障のため独自の進化の道をたどり始めたのだ。いまタイタンを訪れた地球人を見て、彼ら機械生物は……? ホーガンSFの真髄がここに!

ということで、独自進化を遂げた機械生命体と地球人との交流とゆーか交渉とゆーか・・・のお話なんですけどね。
 #なんとなくガニメアンシリーズくさい(^^;)

機械生命体(タロイド/ロビーイング)たちは社会制度がルネッサンス期なみ。
聖書に似た聖典「聖なる書」によると「大地は平ら」で、
「地面は丸い」って唱えると異端者扱いで死刑(=解体)。
だもんで、空から降りてきた地球人は、一時的に「神」扱いされるという・・・
 #なんかこの辺てスペインの南米侵略のようだ・・・

まあ、ストーリーは読んでもらえばいいんですけどね。

設定的にツボにはまったのは、タロイドの増え方。
だって、ロボットが妊娠しちゃうんだよ?
人間みたく受胎して自分の体から生み出すわけじゃなくて、
別々の個体が持つプログラムを結合させて増殖をはかるんだけど。
雄に相当する個体が、雌に相当する個体にプログラムを渡して結合、
 #「妊娠」に相当。
 #プログラム=染色体、遺伝子に相当ということ

で、プログラムを結合した雌な個体は工場にそのプログラムを提出して、
次世代を生み出すわけだ。

そのうち自己増殖機能を持ったロボットが開発されたとしたら、
なんか搭載されそうな機能な気がしちゃうとこがすごい。

あとね、ちゃんとキャラがたってるとこがいいんですね。
これはガニメアンシリーズにもいえることなんだけど、
J・P・ホーガンの書く異星人キャラは愛すべきキャラクターたちですね。
今回もタロイド君たちがかわいらしいんですよ。
特に地球のエセ心霊術師ザンベルドルフとのやり取りなんてもうたまりませんわ。
 #グルーラク(モーセ)に教えを授けてるところは完全に「十戒」だしなぁ・・・
 #あれはちょっとやりすぎな感もあるけど(^^;)

またこのザンベルドルフが、最初ケチなペテン師かと思いきや、
人の心理を分析する能力に長けた偉大なるペテン師だし。
悪役キャラなのかなーとか思ったら、実はとってもマジメないい人だし(笑)

ちなみに、

地球人とタロイドの権力志向派 VS 理性に基づく自由政治派(としかいいようがないな)

って言う構図は割かしホーガンのお約束なのでここでも登場します。

ザンベルドルフは後者側の立場で、最終的には後者が暫定勝利を収めるんだけど。
そこに至るまでの過程は結構ハラハラします。
後者側のタロイドの誰かが解体されるんじゃないかって可能性があったので、、、

もちろんSFなんだけど、ある意味ファンタジーとしても読めるんではないかと思われ。
「造物主の選択」の他にも続編が欲しいかなー。

しかーし、出張用に買った本なのに、2冊とも読み終わっちゃったよorz
私は明日っから何を持っていけばいいのか・・・

ちなみに、今年アメリカでガニメアンシリーズの5作目が発行される模様。。。

造物主の掟” に2件のコメントがあります

  1. 通りすがりのものです。
    読み終わっちゃいましたか。
    ホーガンならなんでもオススメですが、いま思いついたのは「創世記機械」。いいですよ。
    (あ、でもこれも止められない止まらないで、読み終わっちゃうかも・・・)

  2. >ゆうさん
    コメントありがとーです。
    ホーガン、いいですねぇ。
    創世記機械かー、、、
    残念ながら会社の近くの本屋さんには売ってなかったので、
    今回の出張にはしょうがないのでガニメアンシリーズをもっていこうと思います(あれ?)。
     #いや、結局読み直したくなっちゃったので(^^;)

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