小説版「笑う大天使」

某川原泉の「笑う大天使」の小説版。
正しくは7月15日に公開される映画のノベライズ版です。

481242769X 笑う大天使(ミカエル)
下山 由起子 オダ イッセイ
竹書房 2006-07

by G-Tools

発売日に買ってたんですが、微妙に書く暇が無くて(^^;)
#レビュー記事は書くのに時間がかかる

基本的にかーら関係はこっちに書かないようにはしてるんですが、
これについては色々言いたい事があるですよ。
だけど、某楽園の方ではネタバレができなくてストレスがたまるので、
こっちでやりたい放題にツッコミ&ネタバレしてやろうかと思って(^^;)
ただし、この先はコミックス版の「笑う大天使」を既読の方にしかわからないようなネタバレです。
映画のネタを知りたくない人はこの先進入注意です。
さて、ネタバレ警報出したから行きますぞー。

もう、冒頭からなんじゃこりゃー!!!なんですが…

【聖ミカエル学園の所在地】
モン・サン・ミッシェルを模したような湖の中の孤島になってます。
しかも、ホグワーツ特急(ハリポタね)を髣髴とさせる専用列車で通うというとんでもなさ。
ロケ地がハウステンボスだからある意味しかたないっちゅー話もありますが、
これじゃ「あ〜ガッコ行きたくない」ってトボトボと三人娘が登校するシーンが台無し…

【アジのひらきがチキンラーメンに】
これは既に知ってる人も多いエピ。
確かに生のアジのひらきを実写で女の子が口にくわえるのは確かにツライが…
アジのひらきでないと、「コメ・ミソ・ショーユの三拍子!」にいたるまでの史緒さんの薀蓄が聞けない。
そして結局この台詞はなかった…

【ムナサワギの悪魔色がない】
これ、大事なのにね。
「とってもポップい春の国防色」、私はこれで何度吹き出しそうになったか。
パワーアップ原因は確かに科学反応なんだけど、
科学への情熱じゃなく焚き火を消し止めようとして…ってのがどうにも腑に落ちない。

【柚子ちゃんに変なパワーが】
…本来怪力になっただけの筈なのに、なぜか柚子ちゃんが放電能力を(^^;)
まあ、映画がアクションシーンを売りにしているので仕方ないけど…
なんか釈然としなーい(笑)

【「夢だっていいじゃない」のエピ挿入】
一臣殿下の手の怪我エピ&桜井敦子様登場。
手の怪我エピは比較的軽いネタだから多少強引でもまあよし。
#ただし、殿下は骨折してるので、原作より重傷(爆)
桜井敦子様ネタは兄妹が心底打ち解ける前なのでちょっと微妙。
#「スイスに留学」「妹を大事にしてくれる〜云々」も一応出てきます
あと、史緒さんエピしかないので、これじゃ主人公は史緒さんだけって言ってるようなもんだ。
本来三人娘が三人ともに主人公なんだけどなぁ。
尺の関係で三人分のエピが入れられないなら、最初から入れるべきじゃないような気がする。

【サー・ロレンスが理事長だって三人娘にバラすシーンがない】
ま、この辺は比較的どーでもいいです(^^;)

【お茶会が全校あげてのイベントに。そしてまたもやチキンラーメンが…】
三年のお姉様方と柚子ちゃんだけのお茶会の筈だったのに全校イベントだとさ。
しかも仮装パーティになっとるってどーなのよ?
あと、監督はよっぽどチキンラーメンが好きらしい。
私もチキンラーメンは好きだけど、ここまで徹底して使われると嫌いになりそうだ(T_T)
ここまでは、比較的軽めのネタです。
まだ、重大なネタがあります。
それは…

【誘拐団の首領がユダじゃない!!!!】
首領がシスターなんすよ、シスター。
だめじゃん、神父じゃなきゃ。
だめじゃん、地獄の闇の十二使徒じゃなきゃ。
あれは誘拐団が十二使徒をもじっている所に意味があるのであって、
単なる誘拐団じゃあかんのになぁ。

【「文句があるならベルサイユへいらっしゃい」がない】
柚子:「女王様とお呼び」
史緒:「女神様とお呼び」
和音:「オスカル様とお呼び」
三人:「「「文句があるならベルサイユへいらっしゃい」」」
の流れ、大好きなんですけど…
ああ、もったいない…

【一臣殿下、三人娘をおっかけて海に飛び込む】
【史緒さん、決戦で撃たれて海におちる】
【ダミアンに正体がある】
もう、書き出すのが疲れてきました・・・
これ以上何もいえません・・・

まあ、色々文句はつけてますが、「笑う大天使」だと思わなければ、それなりに楽しめます。
楽しめますが…やはり原作ファンとしては許せない部分が多々あります。
仕方が無いので、「パラレルワールドなんだ」と自分に言い聞かせてます(T_T)

ちなみに映画のほう(このノベライズ本も)カーラ君ご本人はノータッチ。
でも、自分に書けないアクションシーンを鮮やかに描いているので映画はお気に入りだそうです。
史緒さんエピを入れてくれたのも、カーラ君的には嬉しいらしい。
やっぱり他の二人のエピが入らなかったのは残念だったみたいだけど。
あと、やっぱり「別物として考えてます」みたいなことは言ってた(^^;)
#映画化のおかげであちこちにインタビュー掲載されてたからね
#全部立ち読みですましたが(笑)

いちお、16日に映画鑑賞オフを某楽園の方で開催する予定なんだけど、
なんか見終わった後のみんなの反応がひっじょーに怖い・・・(^^;)

小説版「笑う大天使」” に2件のコメントがあります

  1. ネタバレ付きで・・・・・・・・・・観てきました(^^)。
    まず、キャラがそれぞれにツッコミどころ満載です。
    制服云々はすでにあちこちで言われていますが、せっかく某漫画家さんのクレジットを取りながら、あれで「オスカル様」と認識させるのは難しかろうと。
    桜井敦子嬢、キャバクラの姐ちゃん?(^^;) ガーデン・パーティーでの服装は、監督の趣味かなんか知らんけど、ちょっと色っぽすぎます。
    内容的には、所在地が汽車に乗って島に行くなら、柚子が「家から近かったから受験した」とゆーのが崩れ去ります。その柚子の家、ちゃぶ台がおいてあるスペースが、どう考えてもおかしすぎ!
    鰺のヒラキのくだりは、まさにおっしゃるとおりです。その後、ガーデン・パーティーにまでチキンラーメンを出すのは、いくらなんでもやり過ぎかと。同じN製粉の関係で「お嬢様」を使うなら、いまや平民となったN製粉の孫娘=公務員の女房を使えば・・・・・・・・・・・というのは、やはり無理でしょうけど。
    アクション・シーンについては、まぁ賛否両論あるでしょうけど、ちょっと長すぎますね。尺を短くしても十分通用したんじゃないかな? その分、違うエピソードを入れてもらいたかったです。
    「文句があるならベルサイユへいらっしゃい!」は、あの口調であのように言うからこそいいのであって、「文句があったらベルサイユに来んかい!」じゃ、あかんのですわ。
    史緒さんのところに殿下が最初に訪ねてくるシーンでは、お葬式の夜という感じがしません。あいさつも簡単になっているので、放心状態の史緒さんが機械的に「バカのひとつ覚えのように」台詞をくり返しているという哀しさが表現し切れていません。台詞も短くなっちゃっていますし。
    「ベルサイユ」のくだりも含めて言えることですが、原作をよく知っているファンには、パラレル・ワールドとして理解しうる作品となっています。しかし、だれかに誘われて見に来た人(=原作もノベライズも読んでいない人)には、ちょっと判りづらい内容でしょうね。
    映画で良かった点は、以下の3点。
    まず、ダミアンをCGにしたこと。ダミアンを「笑う大天使」にしたのはいただけませんが、犬の実写じゃ、ダミアンのイメージがボロボロになったことでしょう。
    次に、なんだかんだ言って、ホロリとしてしまったこと(^^;)。私も涙が出て来ちゃいましたが、横にいたオッサン(見知らぬ人)も、涙を拭いておりました。
    また、史緒の母ちゃんが、「自分の口紅も買わないのに」殿下の小説は欠かさず買っているという部分。これは原作には出てこないエピソードですが、母親の愛を感じられる点で、やっぱりホロリときます。
    総合評価としては、「これもアリだな」とゆーのが、私の感想。原作通りにしなきゃならないというものではないでしょうし、パラレルとしては楽しめます(^^)。

  2. もひとつ、殿下の「ぼくよりも妹を大事にしてくれる人でないと困る」とゆーのは、桜井敦子嬢に言うからいいのであって、史緒さんに言ってどーする! 殿下も考えて言っていただきたい・・・・・・・・・・・・ぶつぶつ。

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