グイン・サーガ119巻「ランドックの刻印」

木曜日の段階でフライングゲット&読了。
作者が病中なのでどこまで毒を吐いていいのか、ちと悩み気味だったりして…

はい、そんなこんなのグイン119巻です。
作者が年末に大病(下部胆管癌)で入院してしまったため、
原稿ストックは通常なら6月に刊行される予定の121巻分までしかないそうな。

作者様、現在は無事手術が終わって退院されているそうですが、
やっぱり当分原稿は書けないよなぁ…
#あの人は逆に書いてないと死んじゃいそうだけど…

さて、それはさて置き英語タイトル

RADICATED BY RANDOCH

ランドック、タイトルに初お目見えです。
そーか、こんなスペルだったのか…

直訳すると…なんだ?
本編読むと、「ランドックに植えつけられた○○」とか言いたくなるんだけど(汗)
まあ、ここはランドックの刻印のままでもよさそうです。

さて、ネタバレなんですけどねぇ。
どうしようかな、上でも書いた通り栗本薫が大病で加療中なので、
あんまり毒吐くのもどうかな、と思わないでもないけど…
ま、いいや、どーせ大した毒でもないし、いつも通り行きますか。

ということで、今回なんですが。
久々にハゾスだのトールだのゼノンだのディモスだのが出てきて、
グインとご対面が果たされて、「これで話が大きく動くのか?」とちょびっと期待。

で、まあご対面自体ではあんまり対した変化はなかったんですけどね。
その後、イロイロとありまして、古代機械のとこまでグインを連れてくことになったデスよ。
そしたらですね…栗本、どこまで極道な真似するかな、あんた。

20冊以上続けてきたグインの記憶喪失、
一瞬にしてリセットかよ!!!

あのくどくどくどくど続けたタイスの話も、
モビルスーツVSタイガーマスクの頂上決戦も、
地下水路とその王者も、
律儀な青のドーカスとの出会いも、
あやしげなコングラス城も、
楽しい役者稼業も、
スイラン改めブランとの出会いも、
すーたんとの微笑ましい親子ゴッコも、
可愛そうなアストリアスとの再会も、
スカさんとの出会いと火の山の逃避行も、
何もかもが全部リセットされましたよ、ええ。

なんか、グインの頭の中ではケイロニアからパロに出発しようとしてた時点まで巻き戻ってるらしいです。
だもんで、ナリスとの最初で最後の対面とか、アモンとの攻防まで消えちゃってるし…
グイン個人の意思と感情を無視して記憶を操作しちゃうっていう、
ほとんどグインをモノ扱いしているランドックの非道さを印象づけたいにしても、
いくらなんでもここまで二十数巻分ひっぱりすぎだろう、ったく。

ナリスとスカさんとブランとドーカスが不憫すぎる…(泣)
 #マーロールはどうでもいい(笑)
 #117巻のブランの死にフラグって、こういう意味(グインの記憶の中での消滅)だったのかな…

単に過去の記憶を思い出して記憶喪失中の記憶が封印された、とかならこの辺の記憶の回復も見込めるけど、カイサール転送装置(パロの古代機械)の記憶の修復って、どーも記憶ファイルの上書きくさいからなぁ…
栗本らしいっちゃ栗本らしい強引な展開なんだけど、
それにしてもちょっとやりすぎ感が…

ここまで一瞬でリセットされるなら、記憶喪失の巻数、せめてこの半分にして欲しかったよ。
記憶がリセットされてからまだすーたんと対面してないわけだけど、
さて、どうなっちゃうんだろう。
グインは基本的に子供に優しいから(ミーアンのファン・ダルとか、ホータンのちびっ子とか)、
急に冷淡に扱うってことはないと思うけど、
でも、今までみたいなベタ甘な「グインのおいちゃん」ではなくなっちゃうだろうしなぁ。
これでスーティが父親と同じように「捨てられた子供」にならないことを祈るよ。

一方ケイロニア本国ではまたぞろシルヴィアがご乱行みたいだし、
はてさてこの先どーなることやら。

作者病中とはいえ、原稿ストックがあるので120巻は今のところ予定通りに4月刊行な模様。
その頃には、作者も原稿書けるようになってるだろか?
一日も早い本復をお祈りいたしますです。
待て、次号。

グイン・サーガ119巻「ランドックの刻印」” に2件のコメントがあります

  1. ひひひ 言いたい放題ですが、何となくグインに対する愛情を感じます。
    自分もかれこれ20年以上の付き合いですので栗本氏には死ぬ前に一通り話を完結してから(少なくとも皆が納得する程度に)大往生して頂きたいかと…。
    もしくは綿密なストーリーラインをご子息に残すとか…是非とも読者が安心して見守れる環境を作って頂きたいと思います。

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