映画版「姑獲鳥の夏」

見てきましたよ。
んー、、、某所(mixiと、あと某おっきな掲示板)で色々叩かれてましたが、、、
確かに微妙ですなぁ。
まあ、結論から言っちゃうと、
あれは「姑獲鳥の夏」を下敷きにしたジッソージな映画かな、と(笑)
原作未読の人にはわかりにくいし、
原作既読の人には首をひねるシーンが多すぎるし。
まあ、面白いカットもいくつかあったんけどね。
以下、ネタバレ大量ですので、ネタバレが大丈夫な方以外はお読みにならぬよう。

<!!!!!進入注意!!!!!>

キャストはね、前にも書いたけどあれはあれでアリだと思うんですよ。
一応みんな頑張ってたし。
#頑張ってた、という言い方もちょっとアレだけどなー
#まあ、ぱっと見のイメージはそれ程悪く無かったよ
ただ、とにかく脚本がアウチ。
脚本家はちゃんと原作を理解してるのか?
他の作品も読んだ上であの設定にしてるのか?
ってのが非情に疑問でしたよ。

ということで、いくつか微妙なところをピックアップ。
実は山ほどあるんだけど、とりあえずかなーり気になったとこだけ。

【オープニングの関口君と京極堂の会話】
京極堂がぺらぺらしゃべってて関口君がほとんど口つぐんでたけど、
本当はもう少しがんばって関口君反論してたのにね

【敦子がバカっぽい、ただのうるさい小娘にしか見えない】
田中麗奈は黙ってれば確かに敦子嬢に見えます。見えますが・・・
しゃべるとバカっぽいです(涙)
しかも、関口君を怒鳴りつけるわ、榎さんを「榎さん!」って呼ぶわ、
#敦子嬢は「榎木津さん」って呼ぶ
田中麗奈が大根ってのもあるけど、脚本のキャラ設定がダメだろ、あれ。
敦子嬢は活発で頭が切れて礼儀正しいってのがウリなのに・・・

【恋文を渡すシーンは本来玄関だっていうのに、何故温室?】
家人が箱根に旅行言っているような状況で、見ず知らずの人間を庭の温室まで通すの?
あれは原作どおり玄関でよかったんでは・・・?

【原澤工務店の殴り込みって何よ!!!!(爆)】
原作に無いエピソードを作り上げないでいただきたい・・・
しかも、久遠寺医院燃えてるし・・・
本来雨が降るべきシーンで火事って何? 何なの?

【雨が降らないのはなんでだ!!!!!!!!(怒)】
あれだけ雷鳴らしといて、雨が降らないってどういうこと?
しかも、雨が降らないと涼子が姑獲鳥からウブメになれないって言うのに・・・

【「姑獲鳥の夏だ」のセリフが無い】
あれが無いと締まらない。
「この世には不思議なことなどなにもないのだよ」
のセリフで締めるのはおかしいよね。

【月齢テロップうざっ!】
多分涼子の生理周期に関連付けたかったんだろうけど、
彼女は必ず毎月来てるわけじゃないので意味なかった気がする。

【ホルマリンに浸かった無頭児の数多すぎっ】
無頭児は1体(涼子/京子の子)だけで、残りは普通の赤ん坊のはずだが…?
久遠寺の代々の無頭児達とも思えないし。

【眩暈坂にあんなに目に見えるデコボコがあっちゃいやん。。。】
関口君ならかまわんが、
京極堂が滑らないように足元見ながらよちよち坂を下りてくる時点で興醒めだぁ。
夜じゃないし、雨も降ってないし。
「山から鬼が下りてきた」っていう木場修のせりふが浮きまくりっすよ、あれ。
しかも、最後の千鶴子さんのせりふも浮きまくり。
いっそかまぼこ傾ける感じの坂にすれば、それだけでも相当歩きづらかったろうに。

【京極堂の憑き物落しの衣装が黒くないー(涙)】
言うまでも無くダメだろ、これ。

まだまだ重箱の隅をつつくとたくさんありますが、大きなところではこの辺が気になりました。
この映画は、まあこれはこれ、とは思いますが、
「姑獲鳥の夏」の原作どおりの世界を期待していくとハズレと思います。
映像的にはところどころ「おっ?」って雰囲気出てるところもあったんだけど。
#武蔵晴明社でのやりとりとか
#梗子の篭った書斎(藤牧の死体が転がってる部屋)とか

どっちかっつーと、「姑獲鳥の夏」じゃなくて、
関口君の書いた「眩暈」を映画化するとこんな風になるんじゃなかろうか(笑)
まあ、もう1回は多分友達と見に行く羽目になると思うので、
そのときに評価は変わ・・・んないだろうなぁ。

ところで、映画を見に行ったら当然のごとくパンフとグッズを買ってしまうわけで。
こんなもの買ってしまいました(^^;)

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パンフレット。



そして、扇子。
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・・・何を買っているのだらふ、我ながら・・・
ちなみに、次に見たい映画は亡国のイージス。